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G7広島サミット閉幕後の「アフターサミット見学会」で小学生たちが雰囲気体感

  • 会議で使われた円卓を囲む子どもたち
  • 小学生に挨拶をするG7広島サミット事務局の溝渕将史副事務局長
  • 小学生に挨拶をする広島サミット県民会議の山根健嗣事務総長
  • サミットの講義に聞き入る子どもたち
  • ドローンを囲む子どもたち
  • 復興庁のブースを見学する子供たち
  • AIによる被爆証言を聞く子どもたち
  • 並んでいる国旗を見る子どもたち
  • 会場展示を見学する子供たち
  • VRゴーグルで被爆時の疑似体験をする子どもたち

5月19日から21日の3日間にわたって開かれたG7広島サミットが閉幕しました。閉幕後の5月24日から4日間、サミット関連施設の一部を一般公開する「アフターサミット見学会」が、外務省と広島サミット県民会議との共催で行われ、次世代を担う県内小・中・高等学校生や、地元の住民、事業者、関係者、一般公募の招待者などが来場しました。参加者は、サミット期間中に広島県立総合体育館に設置され、国内外のメディア関係者のべ1万人が取材・編集活動にあたった国際メディアセンター(IMC)の一部を見学しました。また、IMCに設置された日本政府の広報展示のほか、広島情報センターも見学し、サミットの雰囲気を体感しました。

初日の24日は開会式が行われ、G7広島サミットの主会場となった広島市南区のグランドプリンスホテル広島の近くにある市立元宇品小学校の児童と引率教員、合わせて33人が参加。冒頭、外務省G7広島サミット事務局の溝渕将史副事務局長と、広島サミット県民会議の山根健嗣事務総長の挨拶がありました。

溝渕副事務局長は、「外交面でも運営面でも大成功に終わることができたのは、元宇品をはじめ、広島県民・市民の一人一人にご協力をいただいた賜物」と、地元の協力に感謝。「被爆地の皆様の歓迎の心に触れ、平和を願う皆様の思いに触れ、非常に大きな意義のあるサミットとなりました」と成功の喜びを語りました。また、「広島の産業、自然、食、文化という様々な魅力についても、世界中に発信することができたことも大変有意義だった」と話しました。

山根事務総長も、「元宇品小学校の皆様には、平和記念公園の原爆死没者慰霊碑の前で花束をお渡しする大役を果たしていただいた」と感謝。「サミットに参加したことをきっかけに、世界中の様々な出来事に関心をもち、国際舞台で活躍できる人になっていただきたいと心から願っております」と子どもたちへの期待を述べました。

小学校生たちは、まず、外務省員によるG7広島サミットの解説講義を受講。サミット期間中、外交・安全保障、ウクライナ情勢など、9つのテーマごとに議論が行われたことや、G7広島首脳コミュニケのほかに、「ウクライナに関するG7首脳声明」や「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」など、5つの個別声明が発出されたことなど、3日間の議論の内容や成果について学びました。子どもたちは、資料として配られた外務省作成のパンフレットに目をやったり、サミットのハイライトシーンをまとめたダイジェスト映像に見入ったりしながら、真剣なまなざしで聴講しました。

その後、子供たちはまず国立文化財機構文化財活用センターによる展示を見学。国宝「花下遊楽図」「松林図」の高精細複製屏風にプロジェクションマッピングを行なう体験型の展示で、日本美術を代表する絵師が屏風に描いた世界を、より能動的に五感で楽しんでいました。

次に平和関連の展示や、熊野筆、三次人形、広島針、デニム、日本酒など、県内各地の名産品や伝統工芸品などがずらりと展示された広島情報センターを見学。県内の企業が製造したドローンに興味深そうに見入ったり、広島平和記念資料館の被爆資料のレプリカに目を凝らしたりしながら、懸命にメモを取っていました。

また、政府広報展示のエリアでは、東日本大震災の被災地の復興状況をまとめた福島県によるパネル展示や、被災地で生産された日本酒や菓子などが並んだ復興庁の展示、月極域探査機(LUPEX)プロジェクトなど国際宇宙探査の取り組みを説明した宇宙航空研究開発機構(JAXA)のコーナーなどを見学。子どもたちは、担当者の説明に真剣に耳を傾けながら、感じたことをメモしていました。NHK広島放送局のブースでは、一般には立ち入ることができない原爆ドームの内部を仮想現実(VR)で体験できる機器や、大きなスクリーンに投影された被爆体験証言者が、人工知能(AI)により見学者と対話をする装置が展示されており、子どもたちは、被爆体験の継承につながるこれらの最新の技術にも触れました。

最後は、首脳会議で実際に使用された円卓と各国首脳たちが着席した椅子が展示されたコーナーを見学。子どもたちは、英語で表示された木製の国名プレートを見比べながら、お目当ての国の椅子に競って座り、興奮しながら各国のリーダー気分を味わっていました。このコーナーには、参加各国・機関の旗が並び、岸田首相とゼレンスキー大統領がそろって原爆慰霊碑に献花するシーンなど、各国首脳の表情を収めた大型の写真パネルが並び、子どもたちは興味深く眺めながら、会話を弾ませていました。終わりに、参加者全員で円卓を囲み、そろって笑顔で記念撮影に臨みました。

見学終了後、報道陣に囲まれて感想を尋ねられた6年生の木村亮祐さん(11)は、沢山の色とりどりの折り鶴を集めて合掌する手の形を表現した、大型オブジェが最も印象に残ったと述べ、「平和の大切さを知りました」と話しました。同じく6年生の政重隼人さん(11)は、「外に出られず大変だったけど、警察がいっぱい来るような大切なことをしているのだと思った」とサミット期間中の生活を振り返りました。そして、首脳が着席した椅子に座った感想を「座り心地がよかった」と述べ、「これからは平和の勉強をもっとしたいです」と意欲を語っていました。

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